カテゴリー別アーカイブ: ■■メルマガ

No.8 代理1

【本日のテーマ】代理1

本日の講義の「図解」は以下からダウンロードして下さい。↓
http://www.law-ed07.com/kougi/0008.pdf

今日から「代理」に入ります。

前回にも書きましたが、この「代理」は毎年出ると思って下さい。

この「代理」というのがなぜ毎年出題されるのか、という点ですが、普通に民
法の範囲として、代理が重要な制度であるという点もさることながら、宅地建
物取引業者が「代理」というのを使って不動産の取引をすることがあるからで
す。

宅建試験で一番よく出題される範囲である「宅地建物取引業法」を少しでも勉
強したことがある方なら分かりますが、宅地建物取引業者というのは、「代
理」とか「媒介」という手段を使って不動産の取引をすることが非常に多い。

したがって、民法でも「代理」というのはよく出題されると、私は考えていま
す。

「代理」というのは、どういうものかというと、一言で言えば、他人に代わっ
て(代理して)契約などをすることです。

Aが不動産を売却したいと思ったとします。

しかし、不動産の取引というのは、知識もいるし、金額も高額なので、素人が
自分で行うのは怖い。

また、買主を自分のツテだけを頼って探すのも難しい。

それならば、不動産屋に依頼して売却してもらえれば、手数料は払わないとい
けないけれども、専門家だし、不動産の情報も集まるところなので、不動産を
買いたいという人も知っている。

不動産を買いたいという人をいろいろ知っているので、高く買ってくれそうな
人も知っている。それならば、手数料を払ってもペイするということですよね。

また、自分で買主を探して契約をするというのは、別の仕事を持っている人は
大変煩わしい。

ということで、「代理」という制度があるわけです。

この代理を勉強するに当たっては、まず登場人物のネーミングを覚えて下さい。

ダウンロードした図表1を見て下さい。

Aが不動産を所有していて、この不動産の売却をBに依頼し、BがCに不動産
を売却したとします。

AがBに代理を依頼したわけですが、頼んだAのことを「本人」、頼まれたB
を「代理人」、Bと契約したCを「相手方」といいます。

別に難しい表現ではないと思いますが、代理の場合、この3人の登場人物をそ
のように表現します。以後「本人」「代理人」「相手方」といきなり表現しま
すので、確認しておいて下さい。

この代理制度の特徴は、よく三面関係といわれます。

普通の契約の形態なら、AがCに直接不動産を売ります。

このとき、契約の「当事者」は、AとCで、売主が買主に不動産を引き渡し、
また買主は売主に代金を支払うという契約の効果は、当事者であるAとCに及
びます。

これは当たり前のことで、契約をした人が、契約の効果を受けるということで
す。

ところが、代理では本人は直接契約するわけではありません。契約は代理人が
行います。

契約書にハンコを押すのも代理人です。

しかし、契約をするのは代理人でも、実際に売主になるのは、本人です。

このように、代理では、実際に契約を行う人と、契約の効果の帰属を受ける人
が分かれます。

つまり、「代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意
思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。」ということになります。

これが代理制度の大きな特徴です。

No.563[H12-13]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 13】 建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しい
ものはどれか。

1 区分所有者が管理者を選任する場合は、集会の決議の方法で決することが
必要で、規約によっても、それ以外の方法による旨定めることはできない。

2 建物の価格の1/2以下に相当する部分が滅失した場合において、滅失し
た共用部分を復旧するときは、集会の決議の方法で決することが必要で、規約
によっても、それ以外の方法による旨定めることはできない。

3 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除
く。)は、集会の決議の方法で決することが必要で、規約によっても、それ以
外の方法による旨定めることはできない。

4 管理者をその職務に関し区分所有者のために原告又は被告とする場合は、
集会の決議の方法で決することが必要で、規約によっても、それ以外の方法に
よる旨定めることはできない。

続きを読む No.563[H12-13]

No.562[H12-12]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 12】 Aが、B所有の建物を賃借している場合に関する次の記述のうち、
借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Aが、建物に自ら居住せず、Bの承諾を得て第三者に転貸し、居住させて
いるときは、Aは、Bからその建物を買い受けた者に対し、賃借権を対抗する
ことができない。

2 Aが建物を第三者に転貸しようとする場合に、その転貸によりBに不利と
なるおそれがないにもかかわらず、Bが承諾を与えないときは、裁判所は、A
の申立てにより、Bの承諾に代わる許可を与えることができる。

3 建物の転貸借がされている場合(転借人C)において、AB間の賃貸借が
正当の事由があり期間の満了によって終了するときは、Bは、Cにその旨通知
しないと、Aに対しても、契約の終了を主張することができない。

4 Bの建物がDからの借地上にあり、Bの借地権の存続期間の満了によりA
が土地を明け渡すべきときは、Aが期間満了をその1年前までに知らなかった
場合に限り、Aは、裁判所に対し土地の明渡しの猶予を請求することができる。

続きを読む No.562[H12-12]

No.562[H12-12]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 12】 Aが、B所有の建物を賃借している場合に関する次の記述のうち、
借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Aが、建物に自ら居住せず、Bの承諾を得て第三者に転貸し、居住させて
いるときは、Aは、Bからその建物を買い受けた者に対し、賃借権を対抗する
ことができない。

2 Aが建物を第三者に転貸しようとする場合に、その転貸によりBに不利と
なるおそれがないにもかかわらず、Bが承諾を与えないときは、裁判所は、A
の申立てにより、Bの承諾に代わる許可を与えることができる。

3 建物の転貸借がされている場合(転借人C)において、AB間の賃貸借が
正当の事由があり期間の満了によって終了するときは、Bは、Cにその旨通知
しないと、Aに対しても、契約の終了を主張することができない。

4 Bの建物がDからの借地上にあり、Bの借地権の存続期間の満了によりA
が土地を明け渡すべきときは、Aが期間満了をその1年前までに知らなかった
場合に限り、Aは、裁判所に対し土地の明渡しの猶予を請求することができる。

続きを読む No.562[H12-12]

No.7 意思表示3

【本日のテーマ】意思表示3~錯誤、心裡留保

本日の講義の「図解」は以下からダウンロードして下さい。↓
http://www.law-ed07.com/kougi/0007.pdf

それでは、詐欺・強迫、虚偽表示に続いて「意思表示」の3回目です。

今日は、「錯誤」からいきましょう。

「錯誤」というのは、言葉から分かるので、あえて説明する必要もないでしょ
うが、勘違いをして契約をしてしまったような場合です。

Aがその所有の不動産をBに売却したが、その売却の意思表示が錯誤によるも
のであった場合、この契約は「無効」になります。

ただ、この錯誤の場合は、詐欺・強迫や、虚偽表示のように、すぐに無効や取
消という話にはなりません。

というのは、錯誤というのは、Aが自分で勘違いしたわけであり、詐欺・強迫
のようにBがなんらかの悪いことをしたというわけではないからです。

したがって、錯誤による意思表示は無効になりますが、この錯誤による無効を
主張するには、2つの要件が必要になってきます。

この2つの要件は非常に重要ですので覚えて下さい。

1.契約などの「要素」に錯誤があったこと
2.表意者(意思表示をした者のこと)に重過失がないこと

この2つです。

1.の「要素」の錯誤というのは、分かりにくい言葉ですね。

契約の「重要な部分」と考えて下さい。

契約のささいな部分に錯誤があるということで、錯誤無効の主張を認めると、
後で契約にケチを付けて、契約の履行を拒む口実にされてしまいます。

契約が無効であるといって、契約の効力を否定するには、それなりに契約の重
要な部分に錯誤があった場合でないといけないということです。

2.は、表意者(最初の事例でいうとAのこと)が勘違いで契約をしたが、その
勘違いがあまりに表意者の不注意による場合(重過失、つまり重大な過失)に
は、錯誤による無効を認めるのは妥当でないという意味です。

この要素の錯誤という点と、表意者に重過失がないという2つの要件をクリア
したときだけ、錯誤による無効の主張が認められます。

さて、この2つの要件を満たし、錯誤による無効の主張が認められた場合には、
詐欺・強迫、虚偽表示と同様に第三者との関係が問題になります。

つまり、A→B→Cと不動産が譲渡されたが、Aが錯誤を理由にAB間の契約
の無効を主張をした場合、この不動産はAのものになるのか、Cのものになる
のかということです。

この場合の説明はなかなか難しいんですが、前に説明したように、このような
場合のAC間の関係は、Aに落ち度があるかどうかで考えればよいという話と
符合するように説明しましょう。

そもそもAが錯誤による意思表示の無効を主張するには、Aに重大な過失がな
いということが要件だったと思います。

つまり、Aの落ち度は少ないということが前提だったはずです。

それならば、この場合Aが勝つ、言い換えると、Aは錯誤による意思表示の無
効を善意の第三者に対抗することができる、と考えて下さい。

▼後半へ↓▼

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【メルマガ紹介】 「宅建の過去問」
——————————————————————–

 このメルマガの姉妹誌です。
 「講義」と「過去問」で合格を目指しましょう!

 平日の毎日、1日に1問、宅建の過去問をお届けします。
 正確でポイントをついた解説と
 解法のポイント・テクニックで合格を目指そう!

 登録はココから↓

   まぐまぐ  http://www.mag2.com/m/0000179544.html
   めろんぱん http://www.melonpan.net/mag.php?009106
   メルマ   http://www.melma.com/backnumber_148763/

 ホームページ
 http://www.law-ed07.com/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼ココから後半↓▼

次に、後半は意思表示の最後で、「心裡留保」というものです。

まあ、法律用語というのは難しいものが多いですよね。民法は、実は最近口語
化というのがされて、読みやすくなったんですが、もともとは明治時代にでき
た法律です。

そこで、こういう難しい言葉が残っているんですよね。

「心裡留保」とは、民法の表現で言うと、「表意者がその真意ではないことを
知ってした」意思表示のことです。表意者が自分で真意でないことを知って意
思表示をしているわけですから、分かりやすい例で言えば、冗談で意思表示を
したような場合です。

これは、本人の真意ではないにしても、一応本人は意思表示をしているわけで
すから、原則として、この意思表示は有効です。

ただ、本人はその気がないわけですから、相手方も本人が真意ではないという
ことを知っていた(悪意)か、過失があって相手が真意でないというというこ
とに気が付かなかったような場合にまで、無理に契約を有効とする必要はあり
ません。

このような場合、つまり相手方が悪意か、善意でも過失があった場合は、契約
は例外的に「無効」となります。

そこで、この心裡留保による契約が例外的に無効になった場合は、詐欺・強迫
等のような場合と同様に、A→B→Cと不動産が譲渡された場合に、ACの優
劣はどうなるかということが問題になります。

これもAの落ち度の具合で考えましょう。

心裡留保による意思表示は、本人のうかつな発言によって契約をしたわけです
から、Aに落ち度ありです。

したがって、心裡留保による意思表示は、善意の第三者に対抗できません。

よろしいでしょうか?

それでは、ここでちょっと問題を出してみましょう。

A→B→Cと不動産が譲渡され、Aの意思表示が心裡留保によるものであった
としましょう。

1.B:善意無過失、C:善意
2.B:善意無過失、C:悪意
3.B:悪意、C:善意
4.B:悪意、C:悪意

1.~4.までの場合、ACの優劣はどうなりますでしょうか?

答えは、
1.Cの勝ち
2.Cの勝ち
3.Cの勝ち
4.Aの勝ち
となります。

1.と2.は、Cが善意であろうと、悪意であろうと、Bが善意無過失である以上、
AB間の契約は有効です。したがって、不動産はCのものになります。

2.がひっかかりやすかったでしょうか。

3.と4.は、Bが悪意なので、AB間の契約は無効となりますが、3.のCが善意
であれば、不動産はCのものとなります。

意思表示の内容は以上です。

ところで、ここでまとめて説明した方が理解しやすいと思いますので、説明し
ますが、最初に制限能力者というのをやりました。

未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人というところですよね。

これらの制限能力者が一人で契約などをした場合、取り消すことができると説
明しました。

もちろん、例外などで取り消せない場合もありますが、制限能力者であること
を理由に取り消せる場合、同じように第三者との関係が問題になります。

つまり、A→B→Cと不動産が譲渡され、Aが制限能力者であることを理由に
取り消した場合、Cが善意であれば、Aが保護されるのか、Cが保護されるの
か、という問題が生じてきます。

これは結論から言うと、Aが保護されます。

理由は、制限能力者保護ということです。

やはり、判断能力のない人は保護してあげないといけません。

Cは善意ですが、制限能力者であるAの保護が優先されます。

No.561[H12-11]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 11】 Aを賃借人、Bを賃貸人としてB所有の土地に建物譲渡特約付借
地権を設定する契約(その設定後30年を経過した日に借地上の建物の所有権が
AからBに移転する旨の特約が付いているものとする。)を締結した場合に関
する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 本件契約における建物譲渡の特約は、必ずしも公正証書によって締結する
必要はない。

2 Aの借地権は、その設定後30年を経過した日における建物譲渡とともに消
滅し、本件契約がABの合意によらずに法定更新されることはない。

3 建物譲渡によりAの借地権が消滅した場合で、Aがその建物に居住してい
るときは、Aは、直ちに、Bに対して建物を明け渡さなければならず、賃借の
継続を請求することはできない。

4 Cが、建物をAから賃借し、Aの借地権消滅後もそこに居住している場合
で、Bに対して賃借の継続を請求したときは、一定の場合を除き、BC間に期
間の定めのない建物賃貸借がされたものとみなされる。

続きを読む No.561[H12-11]

No.561[H12-11]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 11】 Aを賃借人、Bを賃貸人としてB所有の土地に建物譲渡特約付借
地権を設定する契約(その設定後30年を経過した日に借地上の建物の所有権が
AからBに移転する旨の特約が付いているものとする。)を締結した場合に関
する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 本件契約における建物譲渡の特約は、必ずしも公正証書によって締結する
必要はない。

2 Aの借地権は、その設定後30年を経過した日における建物譲渡とともに消
滅し、本件契約がABの合意によらずに法定更新されることはない。

3 建物譲渡によりAの借地権が消滅した場合で、Aがその建物に居住してい
るときは、Aは、直ちに、Bに対して建物を明け渡さなければならず、賃借の
継続を請求することはできない。

4 Cが、建物をAから賃借し、Aの借地権消滅後もそこに居住している場合
で、Bに対して賃借の継続を請求したときは、一定の場合を除き、BC間に期
間の定めのない建物賃貸借がされたものとみなされる。

続きを読む No.561[H12-11]

No.561[H12-11]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 11】 Aを賃借人、Bを賃貸人としてB所有の土地に建物譲渡特約付借
地権を設定する契約(その設定後30年を経過した日に借地上の建物の所有権が
AからBに移転する旨の特約が付いているものとする。)を締結した場合に関
する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 本件契約における建物譲渡の特約は、必ずしも公正証書によって締結する
必要はない。

2 Aの借地権は、その設定後30年を経過した日における建物譲渡とともに消
滅し、本件契約がABの合意によらずに法定更新されることはない。

3 建物譲渡によりAの借地権が消滅した場合で、Aがその建物に居住してい
るときは、Aは、直ちに、Bに対して建物を明け渡さなければならず、賃借の
継続を請求することはできない。

4 Cが、建物をAから賃借し、Aの借地権消滅後もそこに居住している場合
で、Bに対して賃借の継続を請求したときは、一定の場合を除き、BC間に期
間の定めのない建物賃貸借がされたものとみなされる。

続きを読む No.561[H12-11]

No.560[H12-10]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 10】 被相続人A、相続人B及びC(いずれもAの子)として、Aが遺
言をし、又はしようとする場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例
によれば、誤っているものはどれか。

1 Aは、遺言をもって、第三者Dに遺言執行者の指定を委託することができ
る。

2 Aは、「Aの財産をすべてBに遺贈する。CはBに対して遺留分の減殺請
求をしてはならない」旨の遺言をして、CをAの相続から排除することができ
る。

3 Aが、「Aの甲土地をBに相続させる」旨の遺言をした場合で、その後甲
土地を第三者Eに売却し、登記を移転したとき、その遺言は撤回されたものと
みなされる。

4 Aは、「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言をした場合で、Bの遺留
分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。

続きを読む No.560[H12-10]

No.560[H12-10]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 10】 被相続人A、相続人B及びC(いずれもAの子)として、Aが遺
言をし、又はしようとする場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例
によれば、誤っているものはどれか。

1 Aは、遺言をもって、第三者Dに遺言執行者の指定を委託することができ
る。

2 Aは、「Aの財産をすべてBに遺贈する。CはBに対して遺留分の減殺請
求をしてはならない」旨の遺言をして、CをAの相続から排除することができ
る。

3 Aが、「Aの甲土地をBに相続させる」旨の遺言をした場合で、その後甲
土地を第三者Eに売却し、登記を移転したとき、その遺言は撤回されたものと
みなされる。

4 Aは、「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言をした場合で、Bの遺留
分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。

続きを読む No.560[H12-10]