No.560[H12-10]

■■ 問 題 ■■

平成12年

【問 10】 被相続人A、相続人B及びC(いずれもAの子)として、Aが遺
言をし、又はしようとする場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例
によれば、誤っているものはどれか。

1 Aは、遺言をもって、第三者Dに遺言執行者の指定を委託することができ
る。

2 Aは、「Aの財産をすべてBに遺贈する。CはBに対して遺留分の減殺請
求をしてはならない」旨の遺言をして、CをAの相続から排除することができ
る。

3 Aが、「Aの甲土地をBに相続させる」旨の遺言をした場合で、その後甲
土地を第三者Eに売却し、登記を移転したとき、その遺言は撤回されたものと
みなされる。

4 Aは、「Aの乙建物をCに相続させる」旨の遺言をした場合で、Bの遺留
分を害しないとき、これをC単独の所有に帰属させることができる。

■■ 解 答 ■■

【問 10】 正解 2

1 正しい。

遺言者は、遺言で、一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三
者に委託することができる。
*民法1006条

2 誤り。

遺留分減殺請求権は、遺言によってその権利を排除することはできない。した
がって、本肢遺言は効力を生じない。
*民法1031条

3 正しい。

遺言が遺言後の生前処分と抵触するときは、その抵触する部分については、そ
の生前処分で前の遺言を撤回したものとみなす。したがって、Aが甲土地を売
却することにより、遺言は撤回したものとみなされる。
*民法1023条2項

4 正しい。

Bの遺留分を侵害していない以上、本肢の遺言は有効である。その結果、乙建
物はCの単独所有となる。

■■ 解法のポイント ■■

肢1は、ちょっと?かもしれないけど、
肢2は、「誤り」ではないかと推測がつくと思います。

こんな遺言を認めたら、遺留分を認めた意味がなくなります。

肢3は覚えておいて下さい。

肢4は遺留分を侵害していない以上、普通の遺言です。